カリウムは人間に必須のミネラルです。カリウムが極端に不足すると、「低カリウム血症」という病気になってしまいます。低カリウム血症の症状や原因、治療法について解説します。

低カリウム血症とは

血液中のカリウム濃度が一定の基準を下回っている

血液の中に含まれているカリウムの濃度が3.5mEql以下の場合に、低カリウム血症と診断されます。健康な人の血中カリウム濃度は3.6~5.2mEq/Lくらいで、カリウムがこの範囲よりも少なくなってしまうと、体内でカリウムを必要とするさまざまな機能に悪影響がでてきます。

低カリウム血症の人に現れる症状

人間の体内でのカリウムの役割は、神経や筋肉の働きを助けたり、細胞内の水分を調節したりすることです。そのためカリウムが少なくなると、筋肉や消化管など、体のさまざまな機能に問題が発生します。具体的には以下のような症状が現れます。

・高血圧
・筋力の低下
・不安、イライラ、抑うつ、睡眠障害
・嘔吐、食欲不振
・多尿
・筋肉のけいれん、麻痺
・便秘
・不整脈

重度の低カリウム血症になると、筋肉が壊死して呼吸不全などの深刻な症状が現れることもあります。

低カリウム血症が起こる原因

カリウムはいろいろな食品に含まれているため、低カリウム血症になるほどのカリウム不足に陥る人には、以下のような原因があります。