カリウムは人間に必要不可欠なミネラルの一種ですが、実際にどんな働きがある栄養素なのかは知らない方が多いようです。カリウムの働きや、不足するとどんな症状や影響があるのかについて解説します。
カリウムとは
細胞の代謝や神経・筋肉に必要不可欠なミネラル
カリウムは人間にとって必要不可欠なミネラルの一種です。人間の体の中では、主に細胞内液に存在し、血圧を調節したり、細胞の代謝や神経・筋肉の働きに関わったりする重要な栄養素です。
ナトリウムと共に細胞内の水分や血圧を調節
ナトリウムは細胞の外液に多く存在するミネラルで、カリウムと共に細胞内の水分を調節する働きがあります。細胞内のカリウムと、細胞外のナトリウムがバランスよく存在することによって、細胞内の水分や血圧が適切に保たれるのです。またカリウムには、過剰なナトリウムを排出する働きもあります。カリウムが不足すると、ナトリウムが多くなることによって細胞の水分が増えすぎてしまい、血管が圧迫されて血圧が上がる原因になります。カリウムを摂取すると、血圧を下げる効果やむくみの解消が期待できます。
カリウムが不足しやすい理由
カリウムは海藻類や野菜、肉など、多くの食品に含まれている栄養素です。しかし一般的には以下のような理由から、カリウムの摂取量がやや不足している人が多いといわれています。
水に溶けやすい
カリウムには水に溶けやすい性質があり、調理の過程で失われてしまうからです。カリウムを効率よく摂取するためには、食材を生のまま食べる、煮汁を捨てずに利用するといった工夫が効果的です。
塩分のとりすぎ
日本人の食生活では、しょうゆや味噌などの塩分の多い調味料を多く使いがちです。そのためナトリウムが過剰になりやすく、ナトリウムを排出するためにカリウムを消費してしまうのもカリウム不足の原因となります。